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  特別講演

  「中国文化伝統の華太極拳」 〜健康・若返りの術〜

講師:劉紅年(司会より講師のプロフィールを紹介)
 劉先生は中国上海の出身で、名古屋大学医学部博士課程を卒業され、医学博士の肩書きを持っておられ、現在名大で客員研究員として、太極拳の医学的効果について研究に従事しておられます。また、中国伝統医学太極拳会長として、現在もNHKカルチャーセンターや朝日文化センターで太極拳講師として指導しておられます。
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  中国の四代発明は、紙、印刷、羅針盤、火薬ですが、第五の発明は何かご存知ですか。それは、太極拳です。太極拳の元は少林寺拳法からきていますが、健康に重きを置いています。歩くときは、風のように速く、立つときは、松のようにまっすぐに立ち、坐るときは、不動・鐘のように、寝るときは、弓のように、しなやかにすぐ起きられる。が基本です。
  基本練習に5年かかります。関節を伸ばさず、相手の力を生かして倒すのが、太極拳の特徴です。陰と陽、曲線と円の動きです。

  1600年から1700年の三国時代に出てきましたが、1956年簡化二十四式太極拳が政府公認として普及し、今は四十二式が政府公認の太極拳となっています。
 太極拳の流派は、陳式、陽式、武式、呉式、孫式、和式の六つがありますが、私は伝統楊式太極拳第五代伝人、伝統武式太極拳第六代伝人を引き継いでおります。

  太極拳の訓練は、最初が太極拳、二番目は剣、三番目は刀、四番目は棒、五番目は推手です。昔は武術でしたが、今は健康のために行います。太極拳の動き、リズムが良いのです。血流が全身に流れ、新陳代謝が良くなります。血管の活性化につながり、循環が良くなるのです。骨が丈夫になり、中腰の姿勢ですので、腰も丈夫になります。腰を中心に動くので、内臓、腸の活性化になります。腸は全身消化、栄養・吸収の場所で、人間の生きる土台です。つまり、太極拳は、安心、安全で副作用もなく良いこと尽くめです。

 脳の中身を見ると、セルドリンという物質が出ます。リズム運動をすると、例えば散歩、遊泳などでも出ますが、太極拳をすると非常に出るのです。日本人は神経質で、どちらかというとストレスに弱いということが言えますので、太極拳を特にお勧めします。太極拳をして、腸を整えればセルドリンが出て、ノイローゼにもなりません。薬を飲んで鬱を直そうとしてもダメで、まず腸を活性化して、自律神経を良くすることが必要です。それには、太極拳が一番です。

 健康には、朝の太陽、食事、バランス、食後のお茶が大切です。野菜を食べる時は、緑は先、白はあと、赤は最後に食べるのが良いのです。平常心で、行動(太極拳)をするのが長生きの秘訣になりますので、皆さんも、健康で、長生きするためにも太極拳を始めることをお勧めします。
山口郁夫(大19)

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