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平成25年度 陵水会名古屋支部総会
佐和学長 講演(要旨) 講師 佐和隆光氏
滋賀大学学長 佐和隆光氏
演題は「日本の憂うつ」〜この国の経済はどこへ行く〜でした。
日本の憂うつとしては、
1)東日本大震災と福島原発事故
2)電機産業に代表される製造業の不振
3)ソフトウェア産業(金融・情報・通信・医療・法務・教育・研究)の不振
4)ゼロ成長とデフレ経済
5)膨れ上がる国債残高
6)無資源国の悩み:穀物・地下資源の価格高騰
7)日本の環境産業は優位を保てるのか?
8)教育・研究の国際競争力の低下
以上の8項目が挙げられました。
日本がゼロ成長に転じた理由は、
1)乗用車の普及が飽和
2)デジタル製品の産業連関的波及効果が乏しいこと
(産業のすそ野の広がりが乗用車ほどではない)
3)韓国・台湾・中国の製造業分野での猛追
4)ソフトウェア産業の国際競争力が貧弱
以上
の4点が大きく影響している。
今後の経済をけん引するのは、エコ製品の普及と(目下の普及率は低く、今後、高まる可能性大)と省エネ投資しかなく、政府はそれらの後押しを補助金や税制改革によって推進するべきとの論評でした。
最後にアベノミクスの成長戦略として、
1)アジアへのインフラ輸出としてベトナムやインドへの原発輸出(原子力協定の締結)を行う、韓国に比べて出遅れ感あり。
2)日本の大学に外国人教員・留学生を増加
3)医療分野での国際競争力強化、先端医療機器の輸出
4)安倍総理のトップセールスでインフラ輸出を優先させる
5)農林水産業の6次産業化による国際競争力強化
以上を強調されて、講演は終了となりました
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